🌼 年次有給休暇とは?

年次有給休暇とは、労働基準法第39条により定められた、 労働者が心身を回復させ、継続的に働くために保障された法定の休暇制度です。

最大の特徴は、「会社の裁量ではなく、法律上の義務」として 一定の条件を満たした労働者には必ず付与しなければならない 点にあります。

そのため、正社員に限らず、パート・アルバイト・契約社員など 雇用形態や呼び方に関係なく、条件を満たせば対象となります。

📘 有給休暇制度の趣旨

年次有給休暇は、単なる福利厚生ではなく、 労働者の健康確保とワーク・ライフ・バランスの実現 を目的とした制度です。

そのため、「忙しいから」「人手不足だから」といった理由だけで 取得を認めない運用は、法の趣旨に反する可能性があります。

📝 有給休暇が発生する要件

年次有給休暇が発生するためには、次の2つの要件を どちらも満たす必要があります。

  • 雇入れの日から 6か月以上継続して勤務していること
  • その期間の全労働日のうち 8割以上出勤していること

「8割出勤」は、有給休暇・業務上の傷病による休業などは 出勤したものとして扱われる点も実務上の重要ポイントです。

📊 年次有給休暇の付与日数

① 通常の労働者(週5日・フルタイム)

勤続年数に応じて、以下の日数が段階的に付与されます。

勤続年数0.5年1.5年2.5年3.5年4.5年5.5年6.5年以上
付与日数10111214161820

② 短時間労働者(比例付与)

週の所定労働日数が少ない場合は、勤務実態に応じて 比例付与されます。

週日数0.5年1.5年2.5年3.5年4.5年5.5年6.5年以上
4日78910121315
3日566891011
2日3445667
1日1222333

📘 時季変更権の考え方(図解)

STEP①
労働者が有給休暇を請求
STEP②【原則】
請求された日がそのまま有給休暇
STEP③【例外】
その日に多数の欠勤が生じ、
事業の正常な運営が妨げられる場合
STEP④
使用者は別の日に変更して取得させることが可能
※これを「時季変更権」といいます

❓ よくある質問(FAQ)

Q.有給休暇に時効はありますか?
付与日から2年で時効により消滅します。

Q.有給休暇中の賃金はどうなりますか?
通常の賃金、平均賃金など、法で定められた方法で支払われます。

Q.有給を取ったことで不利益を受けることは?
取得を理由とした解雇・減給・評価引下げは法律で禁止されています。

※ 労働基準法第39条・厚生労働省資料を基に作成